2020年02月28日

共通問題と選択問題を解いてみた 2020年 令和2年 埼玉県公立高校入試

あのね、共通問題では数学が易しくなった。↓↓易化した。

国語の問題文が東京新聞のサイト上で公開されている。県の方では許可申請中。伝統の超長文。普段から長い文章を丹念に読み解くことをしているかをみるのが埼玉の国語。長い文章を読んで内容を追跡する姿勢や技術は、要約の練習を気長に繰り返していかねば身につかない。日頃から長い文章の言わんとすることを追跡すること、さまざまの文章構成や、表現に触れていくことが要求されている。短い、結論先にありきのニュース文やsnsなどの日記文、要点ズバリの明快なつぶやきを読むだけでは読解力は十分に鍛えられない。この点は見逃すべきではない。

国語の作文は形式も安定したまま終わる気配はない。表現力は埼玉国語は見ますということだ。ネタ勝負の小論文ではないのだから、書き方の決まった型をきっちり身につけておけばよろしい。

理科の出題形式が変わっている。実験や観察の目的などを考察する形式になっている。難度が高いわけではいささかもないが文章量と資料が増える。資料を読解するのに集中した作業を要する。

このようなときは設問を先に読んでから問題文自体に戻って条件を確認するのがよい。資料の中でどこを集中的に読めばいいのかは設問を読んではじめて決まる。ほとんどの設問は読んだだけで答えが予想できるようなもので、その予想をもって、数値や図などを本文に戻って確認する形で読むとよいだろう。例年同様、理科の計算問題は少なく本年でも本格的な計算は大問2(天気)の問4くらいであった。

理科の大問2の問3「水滴や氷の粒が互いにぶつかって大きくなる」のように科学的な考察を普段の生活の中でしているのかというところを評価しようという明確な意図がある。理科は良問である。

その後、選択問題を解き終わったところである。

英語の漆。面白い文だ。用紙の節約なのか、またまた英語長文の問題文がジャスト1枚の仕様で、ヴォクの目には文字が小さい。総文字数を数えてみて驚いた。長文が実際に長い。長文化はよい傾向で、このまま続くとよい。英語大問3長文読解の問1の文整序。文脈を把握して6文の中から適切な文を選択して入れるという問題。このような内容把握の問題は新傾向。練られたよい問題になっている。選択肢の作り方次第では奇問になりやすいところだが、名問になっている。大問3の小問6の適語2語ずつ補充問題は画期的な良問。工夫を凝らして作成されている。

リスニング。はじめの1分弱の日本語での指示。設問以上の情報はない。1分は長い。この間にNo.7の9点分の設問のwhat what whereにしるしをつけると時間が節約できる。No.7では事柄、あげる物、到着する場所だけ聴けばいい。もし1回で聴き取れたら最後の2回目は聴かずに他の問題へ進んで良い。
その他の問題ではリスニングのためのリスニング英語なので情報量ばかりが多い。2回チャンスのある設問をメモすること、各種データwhat which who how where whenに関することを念のためにメモすること、メモをとる力を問うている。英文を読む速度は少しだけ速くなっているが滑舌がよく大変聴き取りやすい。リスニングは過去問で練習しておくのがよい。

埼玉英語伝統の英作文は良い問題になった。条件英作文はワンパターンで逃げられないのがいい。英作文の実力をきっちり評価できる。書き直しの効かないこの形式。たとえば、あっ、a を名詞の前に書き忘れていたと全部書いたあとに気付いても最後まで消さないと書き込めない。この苦しい原稿用紙形式。推敲不可のこの形式。字数はあとから自己申告でいいから白紙に好きな文字間隔で書きなさいというわけにいかないのだろう。採点者が文字数を数えるのは採点の手間を考えると難しい。
多めに書いて少なく文字カウント申告があった場合に採点が難しくなる。そこでこの解答用紙の方式(国語の原稿用紙と同じ形式)に落ち着いたというわけか。最後の一行だけマス目がなくフリーなのはとてもいい。
受験生としては下書き欄を使用し高速で下書きしておいて、解答用紙に丁寧に写すのがよい。英語は↑↑難化。そしてかなりいい問題になった。2000年以降の埼玉英語過去21年で一番いい問題に仕上がっている。

昨年一昨年の数学の得点が低いのは開示得点、本採点結果で知っていたがよほど低かったのか、これが埼玉数学、高校入試問題の選択問題とは・・・。これでは選択問題にしても数学がやさしい。↓↓易化。

数学力を磨き上げていた受験生は完答の上、時間を余らせたことだろう。大問4の(1)のような1秒で答えがわかる5点の問題を出題し続ける。さすがに驚かなくなってきたが、いったい全体数学の試験で何をしたいのだろう。大問4の関数には相似などの図形的性質を絡めるのが伝統だったがそこも崩し図形的要素はもはやほとんどなくなっている。易しい計算問題のオンパレード。あえて出題意図を言えば数式処理と計算の正確さを問うということになる。レベル判定すると発想1、計算量1、時間1、論理1とどの視点から見ても2000年以降見られなかったほどの易しい問題である。2002年の東大数学↓↓のときのような肩透かし。

この埼玉数学の易化が高校入試の総合得点に与える影響はかなり大きい。数学で満点の100点をとっても数学ではアドバンテージがない、差がつけられないということを意味する。数学勝負を決め込むのは通用しない。全国の高校入試の花形たる円図形をなぜ出題しないのか理解に苦しむ。かんたんにしたいからというほかない。ある程度とれるようにするという方針が先にありきで問題はその方針に沿って作ったわけだから、問題だけを見てとやかく言うつもりはない。むしろその教科間バランス方針に対して異議あり。

選択問題にしている意義が数学の今年の問題には見えない。過去問を研究する後の受験生のためにも名問や感動するような問題ばかりを作成してほしいとまで言うつもりはない。今現在の受験生のここまでの努力を難度のある問題でまっとうに評価してほしいと思う。差がつかないのは入試問題としてはよくない。

結果的には英語と数学で各高校での採点基準にもよるが平均得点が近づくということだ。英語の方が得点のばらつきが大きくなるだろう。英語の方は得点差がつくような作問になっている。

このような傾向が来年も続くとは限らない。受験生としてはどんな問題にも対応できるような実力をつけることが基本戦略になる。そして1教科でなく複数の教科で総合力勝負に持ち込めるようなガードも固めておきたい。

plus 「非進学校出身東大生が高校時代にしてたこと」をいただいて早速読んでが面白い本だった。
ヴォクの図書友にも非進学校在校生がいてその子も東大に進学した。その子の勉強法はかなり独特の独学式だった。負けず劣らずの独学方法が書かれている。今年の東大の国語第一問の冒頭文の反例としてもよい本だった。東京大学からのメッセージが書籍を通して入試問題を通してたしかに発信されている。

2019年02月28日

一女数学学年一位 plus 埼玉県 入試問題 公立高校 正解 解説 学校選択問題 共通問題 2019年度 plus 過去の問題を見れば今年何が出るかが見える

入試問題(埼玉県のページ)

入試問題(東京新聞)

選抜基準(埼玉県のページ)

昨年度の問題解説(埼玉県のページ)

今年度の問題解説。

理科では新しい出題が目立った。
大問1 問7 LED電球
大問1 問8 シーベルト(Sv)。シーベルト、シーベルト。今年いちばんの入試問題だと思った。楽しみにしていた甲斐があった。ヴォクは震えながらこれを書いているよ。
埼玉理科は教科書の隅々までやるの例年通りの方針で、今年は大問3にある中3生物の単元まで手を拡げて取り組んでいたかがポイントとなった。
理科は計算の比重が久し振りに増え、理科らしくなった。高校の理科を考えても入試の段階でこれくらいは到達しておかねばなるまい。共通問題であるにしてもこれくらいの計算要素は必要だ。実験、考察要素は十分に入っていると感じる。そのバランスがあって全体として見事な入試理科だと思うのだ。そしてシーベルト、シーベルト、シーベルト。入試に出るから勉強する、それはたしかにそうなのだけれどいったいなぜそもそも勉強をするのか。

国語は傾向通りで、小説で3枚、評論で2枚の長めの長文が出題された。大問4古文は和歌を含めたものとなっており、近年の易しいだけのものからやっと脱出することとなった。大問2の問4は新しい傾向の問題でありよく研究する必要を感じる。

英語共通問題は文章量こそ多くはないが、表と資料の読解を含むものとなっており一定の難度がある。昨年までの易しいだけの基本重視の問題ではなくなった。特筆すべきは大問4の中問2の問4 4つのチャートの中からショッピングモールでのプログラムに合うものを選ぶ内容一致問題。良問である。この大問4はあえて本文全体を3つのパートに分けており、解答者が正解を探しやすいようにして易しくして難度を調整している。
工夫を凝らした出題である。
受験生としては先に設問を読むなどの工夫をし効率的に高速度で読解したいところ。
最後はお決まりの英作文に戻った。5文以上英文を書くというもの。あくまであくまで仮にヴォクが受験生だったとして、ヴォクは8文くらいに10くらいのSVを含めて書く。5文では解答欄がびっちりにはならない。はい、まんたんおっけーーーーーーいぃと言いたくて。有森さんのように言えば自分で自分をほめてあげたくて。点をとるのが入試の唯一の本来的な目的である。しかし1パーセントでもいい、自分らしさを出すチャンスがそこ英語という教科の試験の中にあるのならそれがこの英作文のところにしかない。

数学共通問題は基本重視になっている。共通問題数学、選択問題数学とも平均点がかなりかなりかなり低かったことを反映してのことだが、これは仕方のないことか。発展的な問題が大問3までに見当たらなかった。大問1問11Aはテープの長さが500cmになるための変数が2つ、式は1つの不定方程式(一般に、文字の数より式の数が少ないと代入法の原理より、解が1つに定まらない)の整数問題、不定方程式の意味を問う良問である。

大問4は、図形問題。ここだけで勝負が大きく決まるので重視し円習・演習してきた。
共通の方の数学の大問4で出る図形の構図は80%円、10%空間、10%直線図形と予想してきたのだがパーセンテージ通りで円だった。(かたや、ハイレベルの選択問題数学の方では円図形と空間図形と直線図形とを均等に扱ってきた。空間が出ないとハイレベルな問題にはなりにくいので。)
来年の共通4番は90%円、5%空間、5%直線図形と予想しておく。(と今、2/28 18:10 に書いた。)
かげの面積問題も復活し伝統を重んじながらも新しい円に焦点をあてためっさ素敵な問題になっている。たった17点という枠の中だが、ここに埼玉数学あり。しっかり図形自体に向き合って図形数学をやってきた人なら正解にたどり着けるようなバランスのよい難度になっている。まさに共通問題の本番にふさわしい問題であると感じた。

この後公開されたハイレベルの学校選択問題の方も解いてみる。

楽しみにしていた選択問題の数学も解き終えて思った。これは簡単すぎる。理数系の人はもっとやっていると思うのだがこれでも制限時間あり入試本番という極限状態では一定の点差はつくということだ。数学の鬼でも70から100まで点数が分かれるように設計され作られている。練りにねられているその入試問題としての価値はヴォクが解いた10分そこらの時間の中ではまだかくれていることと思う。受験生の点数自体は高まるので証明の書き方部分という僅差の勝負になる。(とここまでは解いたあと、2/28 19:12に書いた。書きなぐっているだけなので10分もあれば1教科終わる。リスニング除く。リスニングは聞かないと問題が出ないから。楽しみに楽しみにしててすぐに食べ終わるラーメンみたいなもんだね。早食いだから作りがいがないよと言われるからわざとゆっくり食べるようにしている。わざと遅く解くようにしたいがそれはない。)

選択問題の英語は傾向通りで、長文は例のごとく本文だけで注を除いてジャスト1枚に収めてある。見事な編集力だなあ。難度が高くないのは例年通りだが、センター試験の英語のように情報処理能力を問うという意味ではよい問題であると言える。
英作文の配点が低いことを除けばとてもいい問題になっていると思う。英作文の採点は困難を極める。同じ採点基準で採点し続ける労力は計り知れない。よって不公平になりがちだ。そこまで考えて10点に収めているのだと思う。そこまで考えるといい問題だと言える。実にいい問題だと言える。

(つづく)

(追記1)
いつものように駆け足で一気に解いてみて思ったことは何十日かしたら少し変わるかもしれない。
でも今日思ったことというのも何かしら書いてみたくて書いてみた。

数学の直線図形は関数の中ですませてしまう、そうすると大問の4と大問の5は円と空間になるというのがこの選択問題の数学の1つの傾向になっていくかもしれない。
そう思ったの。これは来年もこの形式になるだろう。
4が円、5は空間が出る。空間は出るから断面図を書いて相似と三平方の定理を使って解く。
円は折り返し、かげを予想して臨む。

実際関数の問題の見かけをした大問3の(2)は動点の座標をパラメータで表すというもっともたくさんの練習をしたであろうテーマに加えて、さらに最後に相似を利用するとあっという間に計算が終わる。
相似比が1:4だったら縦の比も1:4で、横の糸も1:4で、なんとなく中島みゆきっぽく続けば斜めの比も1:4が成り立つわけだから、縦の比が1:4であるのままで解けるではないか。

関数を図形を含む問題それも直線図形との融合問題とむしろはじめから構えておけば自然にそちらの解法(結果的に近道)が選択できたのではなかろうか。
仕合わせと幸せの歌詞くらいに細かいことが気になって他にも書けばえんえんと続いてしまいそうだ。このあたりでいったん筆もとい指を押すのをやめんとす、サントス(今朝焙煎して飲んでいたのはサントスではなかったが)。

入試の結果で母校が変わって、制服が変わるわけ。それはわかってる。人は見かけでだいたい決める生き物だからさ。どこに行っても勉強は自分次第、でも校章とか制服とかみかけがちょっと違うだけなんだよね。なんだかなーって。 

みかけできめるわけはナカミがたいして変わらないからなのかナカミを知らないからなのか、いやこの学校はここが違うのよって言えたらナカミで選んだんだねってことだ。

ヴォクのどうでもいい話、学校に一度も見学なんて行かずに願書という書類を出した。
高校も大学も、 え!こんな座りにくい机なのか!と突っ込みながら入試を受けた。高校なんて机に椅子がくっついてて椅子が動かない。収納できない、引けない、おさめられない、固定型の椅子ってなんじゃこりゃーーーーーー。

大学は前の席が下にあるって1000人入る講堂で入試すんなっ!
って突っ込んでも仕方がないよ。
ツッコミに対して加点はないんだからさ。

ナカミを見たから外見なんてどうでもいいやと思ってたんだけど見た目を入試日当日に知るってのもスリリングだね。ほなね。

plus 一女の子が実力試験の結果を送ってきてくれた。初の総合1位に到達。数学が学年一位だったとのこと。秋の全国模試から実力が出せるようになってきている。
この子はやり直しの徹底ができる子で一度目でだめでも二度目でだめでも三度目までヒントだけで直しを出してくる。
「もし正解でなくても解答例はまだつけないでください」とわざわざコメント付きで提出する変わった子。
薬学部志望でここからが勝負となる。



2018年03月01日

数学と英語の学校選択問題 (平成30年度、埼玉県公立高校入試)、それから共通問題5教科を解いてみた。

埼玉県公立高校入試数学の学校選択問題を解いてみた。予想通り18:30頃に公開された。ヴォクも周回遅れで解いてみた。


大問1(2)対称式の美しい問題 何度も解いただろう。

(3)かたまりは文字でおけ。定石。

(6)入試本番で+1できた人は落ち着きのあった人。

(7)確率がこんな小さな扱い。埼玉の確率は過去15年に倣い、易しい問題しか出題する気はないのだろう。東大理系でも今年は確率の問題がなかった。埼玉数学ではデータと確率と整数はながらく軽視されている。


大問2 (1)折り目とAA’は直交。

(2) ヒモの長さは展開図で直線。空間が1(8)とここだけというのはなんとも物足りない。

空間図形は今年の東大理系の6番の問題でもそうだが中学生のうちから十分に考えておく価値があると思うのだが、ここだけとは・・・。残念でならない。大問4でしっかり丸々出題した日比谷高校入試問題との難度差は小さくない。大問4 (2次関数)(1) 高校入試で難関校が出してはいけない問題。一発公式で10秒だから。(2)のヒントとは言え出題する必要はなかっただろう。でも(3)がすてきな相似の問題で全体としては美しく味わい深い良問題。平成30年の1題はこれに決定(バシッと良問印をおしながら)! 2つの三角形ができるがこの2つが相似であることを入試本番で考えると5分使ってしまうことになる。相似になるというテーマ自体は重要構図であり普段考えたことがあったか否かの差が出る問題となった。「すべての放物線は相似である(村上龍のエッセイの題字っぽく)」という数学的に美しい性質のことを考えたことがあったかなかったかを問う問題だったのだ。(興味のある人はご存知のように「高校への数学」(東京出版)、「大学への数学」(同)シリーズの中では「放」べきの定理と名付けられたものもある。)


大問5(図形) ついにきた大問での円。平成23年後期で19点分の円が出題されて以来、ずっと待っていたよ! えんえんと円の高地トレーニングは積んできた。証明は何が出るか限られていた中だった。昨年のきょうここで予想した問題がそのまま出題された。角の二等分線の定理。

来年は解と係数の関係を導出する問題ほか証明問題の候補は教科書範囲の中ではあまり多くない。去年書いたと思うのでここではカット。

(2)@は角度を書き込んでいたらすぐに発見できる二等辺三角形。「遠目に眺めて二等辺三角形はよく見ても二等辺三角形」の呪文通り。難度は上がらず前年並み。制限時間の中ではスタンダード問題揃いのこの難度でも満点をとる人が昨年多くなかったということだろう。幾何、図形問題と粘り強く格闘していた人は一定の結果を出してはいるだろう。


次に英語の選択問題へ。共通問題リスニングを解くのには12分と35秒かかる。そのため他はほぼ初読で内容をとっていくしかない。速読重視に去年からなっている。


大問2は長い対話文。虫喰いが多く情報処理能力を要するという意味ではいい問題かはわからない。しかし実用英語を筆記試験で作成した公平性の高さという意味では間違いなく良い問題だ。日比谷の独自問題を研究して作成されていると感じた。早大本庄の大問2番よりも虫喰い的で評価が分かれるところだろうか。ただ長いだけの対話文だが、来年度以降もこの出題方針は続くと思われる。埼玉県の過去15年なかった新傾向問題で今年の埼玉英語を特徴づける問題となった。正確な訳はいらない。内容を追跡するスキルが重視されている。


東大1(B)のように文脈に合う英文を入れる問題は今後も出題されるだろう。定番になったと見る。


大問4は前年を引き継ぐ自由英作文。去年から東大の英作文に似た。今年の東大でも40〜60字で自由に書く問題が出題されている。出題形式は同じである。テーマもAIで日比谷高校の今年の推薦入試の集団討論テーマとも被っていることからもその凡庸さがわかる通り)、誰もが興味のあるテーマ。普段から思っていることを素直にそのまま書けばよろしい。入試レベルの英作文で最も差が出るのは冠詞a,the,無冠詞,名詞複数形の使い方の部分。何を英文で書くときでも冠詞のルールには十分配慮しトレーニングしておきたいところ。対策の本は最後にまとめて書く。

英語の最後に2分10秒試験時間を長くできる話を。

もしも(あくまでもしもだが)リスニングが得意なら、放送問題の最後の問題の繰り返し2回目部分(1回目のquestion 3 Which answer is true?以降の部分)を聴かずにその2分10秒は他の問題を解くことができる。なにかの参考までに。


理科の大問2は良問題。金星と月と地球と太陽の位置関係をテーマとした定番の問題ながら設問がよく練られている。大問3の生物と合わせ今年は中3配当の割合が多めになった。1,2,3年の配分を均等にするのは難しく物理化学地学生物と4科目に3つの学年を分けるとどうしてもどこかが1つ多くなるという次第。この制限時間だと妥当である。重めの計算問題が地学天体でしか出題されず全体に知識と考察力を問うようなものになっている。近年計算問題が少ない傾向が続いているが出た数少ない計算問題(6点から10点程度)ではしっかり時間を使って解けるようにしておくべきであろう。以上。


(参考文献)
可算名詞と不可算名詞については、今井むつみ『ことばと思考』に詳しい。kindle版もありがたい。ことばと思考 (岩波新書)

このようなごく基本的な英作文のポイントとなる冠詞と時制については、次の本がよい。aとtheの底力 -- 冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界と 『受験英語禁止令』。小倉先生の受験英語禁止令は光推薦独学図書指定の参考書。話せない英語、書けない英語から一歩も二歩も前進したい人はすぐに読んだ方がいい。京大でも東大でもずっと昔から英作文や自由英作文が入試に出題されてきた。
それは英語の発信力を少しでもスコアに反映させたいからである。英作文のない英語の試験などヴォクには考えられない。
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2018年02月25日

入試問題リンク 教科書 過去問良問の再出題再利用「入試過去問題活用宣言」 plus 月刊誌 大学への数学35年分を

大学入試

(旭川医科大学、群馬大学、埼玉大学、東京学芸大学、お茶の水女子大学、横浜国立大学、金沢大学、◎岐阜大学、滋賀医科大学、奈良教育大学、東京慈恵会医科大学、東京農業大学、日本医科大学、日本女子大学ほか多数) 
多くの大学などが入試問題作成を塾や予備校などに依存している。問題作成の過程はほとんどの学校では公開されていない。機密性や公平性を増すため過去問を活用するのはそこから脱却する方法の1つでもある。

日比谷高校

高校入試(埼玉県公立高校)
平成30年度「学力検査問題」ならび「採点の手引き(正答と配点)」 3/1の入試当日の18:30頃には問題が公開されるだろう。中3塾生からの手応えが耳に入っただけで問題はまだ見ていない。楽しみでならない。


子どもが受けに行った学校の入試問題を周回遅れで順に解いている。千葉から通っている中2の新受験生が解いてみた答案用紙をGmailしてくれた。千葉県前期の国語の評論文が面白い。普段文章を書く際に類義語辞典なども参照しながら言葉を選んでいる、探している。そのような時に常々考えていたことが言葉にされており、共感しながら読んだ。

近年過去問と同一もしくは類似の出題が非常に多くなっている。昨年の分析からは何年の何という学校、何年の何県の問題と同一もしくは類題というコメントも付して作成している。

plus 光の本棚に2冊ずつ揃えていた月刊誌大学への数学30年分を整理した。
著者が異なりテーマが異なり何年の何月号でも何回読んでも楽しめる。
大切にしている。
最新号も毎月2冊ずつ増えていく。
こんなにおもしろい数学の本をヴォクは他に知らない。

2017年03月02日

埼玉県 平成29年 2017年 公立高校入試 学校選択問題 解答

入試問題を解いた。出題内容は大きく変化し、良問がいっぱいあった。中でも数学の「2次方程式の解の公式」の証明問題(解の公式を導出)は非常によい問題であると感じた。高校数学をやっていた受験生にとっては平方完成ははじめの方に出てくる基本的な操作だが、ここを聞くということは今後もなぜを考える問題を出題するということの宣言となっている。
解の公式の導出はほとんどの本に掲載されているものだ。光の指定図書でもp.70に掲載されている。解の公式をまるで円の面積の公式と同じように無条件に暗記して使っていたのかそれとも、どうしてこんな公式ができたのかと「なぜ」を繰り返していたかの普段の差がここで出ただろう。実に鋭い問題である。ご丁寧に1つ前で平方完成のヒント問題まで付している。なんとも練られた良問ではないか。高校数学1Aでは放物線の頂点を求める計算でまったく同様の計算がいつも出てくるのでそこをやっていた人にとっては簡単だったかもしれない。

諸公式や定理の導出問題、証明問題はまた出るだろう。たとえば円周角の定理の証明、中点連結定理の証明、角の2等分線の定理、メネラウスの定理の証明、扇型の面積公式の導出、(x-a)^2公式の図形的な証明、三平方の定理の図形的な証明、方べきの定理の証明、正20面体の頂点1つに集まっている面の数の説明、二次方程式の2実数解の和と積の導出、ひし形の定義を書きなさい、長方形の定義を書きなさい、直角三角形の合同条件の導出なども今後出題されることがあるだろう。このような出題方針は来年度も続くといいな。

今年の数学は空間図形、整数問題など難度のある問題をきっちり出題した。何より無駄に易しい問題を省いていたのが最大の特徴となった。東京都に続いて空間図形は大問で出題された。過去10年を考えるとこのことは1つの出題方針演説である。折り紙図形数学問題の終焉。
来年度も円図形(今年は大問2の中の小問扱いだったが直角三角形をつくるこの頻出テーマは大問に昇格していてもおかしくなかった)、空間図形(大問2の中の小問の折り紙、埼玉折り紙がまさかの降格とは!)、整数問題の出題は十分に予想しておこうと思う。空間図形の中でも本年の大問のそれのような対称性に着目する美しい問題、立体の切断面を描いて考察する問題は今後の重点になるだろう。そして円図形の出題は今後大問扱いになることが増えるだろう。

英語は予想通り読解問題が少しだけ長くなった。ついに、英語長文読解問題と呼べるくらいの入試問題になった。来年度も続くとよろしい。
共通問題と共通問題(ん?)のリスニングは12分51秒と例年並み。スピードも例年並み。小問6番のスピーチのテーマとして先生が勧めたものは発音が特殊で聴き取りにくい人もいただろう。traditional (         )だったが、節分が何なのか考えたら想像で書けるかも。
共通問題大問4との共通問題となった選択問題英語大問2番は対話文読解問題で本文が用紙1枚からはみ出たという長文化宣言になっている。
用紙1枚に収まる英文だけを読むのでは長さが少し足りなくなる。少し長めの長文を読む練習をしておく必要が出てくる。高地トレーニングとして1枚半から2枚程度の対話文、1枚半程度の長文を読解する練習(たとえば今年の東京都の共通問題くらいのものを読み込むような練習)が理想的か。

出題形式が変わった英作文。
ここに書くのははじめてだが、ヴォクは英作文を5文でなく6文、7文書くように伝えてきた。10年間そう伝えてきた。共通問題の英作文問題が今年もそうであったように「5文以上の英文で書きなさい」が問題である限りヴォクの伝える書き方は変わらなかったろう(変わらなかっただろう)。
採点結果(開示点数)を聞き、それを続けてきた。

しかしながら今年の選択問題の英作文では50words以上書く場合はさらに続けてもう1行(about 55 words)までしか書いてはいけないという記述量の上限がついた。素晴らしい問題設定だと思う。解答用紙を見て驚いた。
たくさん書いて内容点を稼ぐという戦略はもう使えない。
これからはズバッと書けということなのか。これについては出題意図をもうしばらく寝かせて考えることになるだろう。いずれにせよ上限までしか書けないことに変わりはない。直球英作文。

国語の古文は注が少なかったが本文が易しかったからだろう。漢文を絡めて出題するという点は来年度以降も続くものと思われる。

いくつか特徴的な問題をピックアップする。 

数学大問4の関数。去年の千葉県前期との類題で動点を座標で置くだけの定番。ただし一発公式が使いにくいように少しだけ工夫されている。昨年までの美しい図形的な関数問題に比べると今年はひねりが感じられなかったのが残念。ウラウラは高校数学まではやっているので1/2bcsinθなどは演習時から使っている子が多かった。公式を持ち出すまでもなく1角共有2三角形の面積比がad:bcになるのは頻出構図だけれど。
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数学大問5の空間図形。(この図などを書いたシャーペンはチャクテビガ)
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社会地理の統計データは上位3県、上位3か国をとくにチェックする。

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化学の溶解度は溶媒たる水100gに溶ける質量であるから、そのまま、100g、10gの水に溶ける溶質の質量を考えればよい。勘で0.34とはふつう書けないから記述である必要性に疑問が残るが溶解度の定義を正確に述べられるかを問うたのだろう。この小問4点のうち内訳は2点、2点とするのかどうか採点基準を知りたい。

全体としては実力を測定しやすい適度な難度の数英、長くなってじっくり考察して書ける理科社会を含め科目のバランスもよくなり入試問題として良質なものになっていた。
うれしい改良だ。出題方針の公開が楽しみ。

国語作文のように過去10年となんら変わりばえのしなかった問題についてはノーコメントで了。

入試問題へのリンク

埼玉県立総合教育センターによる入試問題解説へのリンク→入試問題解説平成28年度表紙 国語 社会 数学 理科 英語(埼玉県立総合教育センターのHPより引用)

 


2016年10月22日

サラサクリップ0.5 ビンテージカラー 5色セット plus 中間試験のはざまで plus 数学の正統的な理論を学びたいという子に本を渡した。

中間試験シーズンで試験前、試験中、試験後になっている。試験の前後なのでシーズンといえばそれでよろしい。

試験が終わっても終わらなくてもやることはとくに変わらない。
パワーをつけたいから練習する。
上手くなりたいから練習する。

試験が終わるとコメントをいただいている。
メールでもよし、授業中でもよし、紙でもなんでもいい。

ある子が紙に書いてくれた。
少し前にこういうことを書いてくれた子だ。
あのとき以来ヴォクはこの子に、「あ、またメモとってないじゃん!!」と約30回くらい言っている。
語尾を柔らかくしたくて横浜弁を入れたり名古屋弁を織り交ぜたりしながらも同じことをずっと言っている。
人がせっかくミスしないための呪文を言っているのに聞き流すとはどういうことか。
全部録音しているのかい?(録音装置付きのOK Googleマシンを見せながら)


今回は珍しく△と×をつけていない。
入試も学校の試験も同じことだが練習でできないことが試験でできるはずがない。
それから試験というのはケアレスをしないことを数値化しているのであってケアレスを防ぐことを練習中から意識していなければならない。
意識にのぼらせるには難しいところをただ何回も繰り返すだけでなくその時間を縮めるために創意工夫をしなくてはならない。

電位をVと置くか、電荷をQと置くのか。

音源が動いているのか観測者が動いているのか。

質量が一定なのか体積が一定なのか。

などと気をつけるべき点を唱えながら間違えないように呼びかける必要がある。
練習中には自分への呼びかけ方まで含めて考える必要がある。

同じミスを繰り返すのは練習がなっていないからだ。
スローガンを立てていないからだ。
自分へ呼びかける言葉を作っていないからだ。
おまじないの言葉を知らずにおまじないをとなえられないのと同じくミスしないための言葉なしにミスがなくなるわけがない。
そういう話をしたかな。録音しているわけではないのであまり覚えてはいないが。
でも今回はもうこの子はメモをとっていた。
逆に「ここはオフレコ」とヴォクが言わないといけない必要が生じている。

この子ばかりなんとなくいまここに書きたくなったのは振り返りをきちんとしていたからだ。
文字に気持ちがのっている。
許されるなら常にこんな気持ちのこもった文字を書きたい。

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plus 本の独学がなぜよい勉強法なのか?
参考書で独学するのが効果的になる理由を3つに絞って書く。
1、著者に質問できないから自力で考える。考える帽子を身につけられるようになる。

2、日本一いいと思う本、日本一すきと思える著者の考え・スキル・技術を学ぶことができる。何をもって日本一と思うかは人それぞれである。理由はさておき好きな人、尊敬する師匠にコーチについてもらえる、弟子になれる?ということのメリットは計り知れない。たとえば化学の参考書だけでも200冊以上、よい参考書問題集がある。その中で一番いい本で学べる。

3、入試に効く参考書や問題集は入試に必要な内容をもれなく掲載している。
風邪で不調で伝わりにくい授業になったり時間OVERで残りは自習しといてください、なんてことにならない。
そもそも全部自習が前提、学習のすべてが読者次第になっている参考書や問題集の場合、やるべき(と読者と著者が信じている)ことがもう本を手にした瞬間につまっている。

plus 中3のある子が Focus Gold を終えた。
彼女の場合は数検を受けるのが趣味だったのでここまではこの本をやってきたが数学が好きになりきちんと正統的な理論を学び直したいというようなご相談だった。将来は数学の研究がしたいと言っている子。彼女は全国模試でも志望者全受験生中、トップ校の志望校内順位でトップをとるなど実力は十分にある。

そこで『大学への数学ニューアプローチ』を本棚から持ってきてお渡しした。この参考書はとてもよいので集めていた。それでストックがまだいっぱいあった。

ふつうの黒大数ももちろんよいが東大で出題のあった加法定理の証明など正統的な理論はニューアプローチからやるのが入りやすいと思った。

plus サラサクリップ0.5 ビンテージカラー 5色セットはステキな色が揃っている。柘植の木軸ペンに入れてみた。C300系、最高。