2019年04月17日

シラバスだけあれば plus 定置網勉(8) plus コーチえのもと(21) plus 宇宙の果てまでいってキュー。plus 本を読むのに灯りをともさないの? plus チェリーセージの寄せ植え plus 1番店長 plus ブログのアクセス数

ある子に昨日見学している部活動を教えてもらった。その中にテニスという言葉があったがテニスにしてーとは間違っても言えない。ヴォクは選ぶ人ではない。
コーチえのもとはボールを長く運ぶことをくらやみトーク中にも練習中にも何度も何度も教えてくれた。
力だけで打ってもいい球は打てんぞ。
ボールを長く打ちなさい。
ボールを押し出すようにラケットを長くボールにつけなさい。

力積という物理の言葉こそ彼は使わなかったが高校生になって物理の教科書でそれを知ったときにこのことだったのか!と知った。

ラケットのフォロースルーを大きくとって前に押し出すようにもラケットを運ぶ選手の球は方向もスピードも回転もすべてがよかった。

ラケットで長い距離ボールを運びなさい。ラケットで運ぶ時間は長くとりなさい。のちに落合の超野球学の中でも読むことになったわけだが、当時はそれらの理屈が運動方程式や仕事(力の距離的効果)や力積(力の時間的効果)と関係していただなんて気づきもしなかった。ただなんとなく物理的身体的にそうするとうまくいく原理なのだと感じるだけだった。コートの上では数式や計算がなかった。数式による証明を体験することはなかった。
長く打つのと短く打つのを交互に試すと必ず前者の方がよい球がいった。テニスに数式はいらなかった。飛んだボールの速さと勢いとが何よりの証明だった。頭で考える必要がなかった。そうした方がいいということは直感的に納得することができていた。あまりにいい球が行くのでなんでそうしたらいいのかまでは考えられなかった。コーチえのもとが言うことに疑問を持ったことなどただの一度もなかった。あの頃の純真をヴォクは今も持っているのだろうか。

なぜそうするといい球が行くのかまで根拠などはわからなかったがとにかくここは守れというコーチえのもとが毎日言っていたことだけは疑うこともせずとにかく守った。いい球が行くと身体が喜ぶ。疲れると無駄な動きなどできなくなった。無駄のない理にかなったコーチえのもとの伝える基本は身体に染み込んだ。

逆にボールをパンっと打つようなフォームやボールを瞬間的に打ち返すような打ち方はどうやってもできなくなっていた。
部員の全員がその基本を守っていたため、ヴォクらのラケットは回転しながらもボールを長くつかむような打ち方をした。

「壁をつくり駒のように回転しなさい。」
「インパクトの瞬間にだけ力をかけなさい。」
「ボールを押し出しなさい。」
ぼくらの頭の中はコーチえのもとの言葉だけで埋め尽くされていたんだ。

plus ヴォクの仕事はハンマー投げ
小さいときに会う。純真に純真で応えたい。螺旋状に会うたびに発見があってあってもあっても発見がなくて諦めずに螺旋運動できるように力を加えたり離したり話したり見たり見なかったりする。
期待に期待で応えたい。準備は複雑化してゆき目が周る。ときにこうをそうしときに無効になり、あるときは笑いあるときは泣いたりもして。
廻れまわれーよ、高く廻れ。
もういいか、まだか、そろそろいいか、まだか。
いつしか等速運動になっているときを夢見て力を加えて。

もう力は加えていないよ。
ヴォクは中心から引っ張っていないよ。
外に出て見ているだけだけれどもう等速運動しているのではない?
いまだ。いま手を離してももう遠くまで飛んでゆける。
さようなら。

plus 本を読むのに電子書籍が多くなった。若い頃は電気をつけてというのが大変であまり書きたくないがたしか前にここにも書いたが電気が布団をもやし焦げたりした苦い思い出もある。火事でなくてよかった。
電子書籍のメリットは電気がいらないこと。いらないといっても電子機器の方の電気を使うわけであるのだけど。
目に優しいモードもあってなんとも読書好きにはたまらない便利な時代になったものよ。
本は読んだ後にどこにしまうかが悩みで本棚がいくらあっても足りない。紙は重く、おもくのしかかることそれは大問題であった。

いまは本が身の周りには減った。それでも木の本棚を使わないということはないが、本棚にある書物が電子書籍でも読めるというのは何倍にも便利なところがある。
本棚がホームか電子書籍がホームか内容は同じだから合鍵と本鍵みたいなものでそのどちらもケースバイケースで使えるということが大助かり。

だいたい本が読みたいときには今すぐに読みたいわけでその場で1分後には端末に本があるというのが「スピード経営の思考」をもっとスピーディにしたようなものであって、速いの安いのうっまいのー、三拍子揃っている。
その上、試し読みや無料まであるときたらもう本パラダイスとはこのことだ。

plus 新しい版がkindleで出たのがうれしかった。NEW ACTION LEGEND 数学I+A(本編) ニューアクション

plus 寄せ植えしてみた。
題 「つる性用の登り竹と」
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plus 開店以来お世話になっている床屋があるのだが、そこには店長の理髪師さん以外にも複数のスタッフがいて本来は指名ができない。朝一に万一1番をとっていない場合には順番に案内される。

ヴォクは朝早くにいって1番札をとっていつも店長さんに切ってもらっているのであるが、もし番号がずれた場合は本来は選べないのでどの人に担当してもらうのかは運である。
しかし店長さんは順番がずれた場合でも顔剃りタイムなどでうまく調整してヴォクのカットをしてくださる。
3mmのイチローでといっても、同じ3mmにもいろいろあるのでやっぱりヴォクは店長さんのカットがいい。
だからすごく助かっている。
余計な負担をかけないようしっかり1番札をとろうという話。

plus ブログのアクセス
たまに何か書くとあとでふと気になってアクセスを見る。シーサーはいろんなデータが無料で得られる。1日のアクセスが3000、5000とあるとまた何か書こうという気になる。かな。何でも見られるってことはありがたいこと。
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plus 英語の学習法
英語の読解の学習法を伝えるときにヴォクがいつもやる伝え方がある。
目の前で子どもの持っている英文ページをどこか適当に開いて一回音読する。子どもはただ見て聞いている。
今度は紙を子どもに渡してヴォクは紙をみないで目隠しして英文を読む。
A4用紙ジャスト1枚分くらいを全部スラスラ言うだけ。
次に本を机に置く。
その上に消しゴムを8つくらい適当に紙の上に投げる。
消しゴムがたくさん集まっているところで英文を消しゴムが隠したままでもヴォクが読む。
消しゴムの下にあった英文があっているか消しゴムを取り去りながら。
やり方はかんたんで反復に鍵がある。語学が得意になる方法のひとつ。

plus 本を読んで独学するのと授業を聞いて勉強するのとで最大の違いは前者が自分の知りたいことに焦点をあてるということである。

したがって読み勉のときにはスピードも読み順も変幻自在、へーと頷いたりそっかーと感動してため息をついたりやったーと2年考えてわからなかった疑問点が書物に書かれていて読んでわかって氷解し感動の渦と波とに包まれるなんていうこともある。海の真ん中でとったどーと叫ぶような感じ。
この感覚や体験が重なるにつれ教科が得意になってゆく。

授業というものは教える人の目的にしたがって進行するのに対し本を読む場合には書き手の想いもさることながら読み手の思いで決まる部分が大きい。

本を読むときは期待してじっくりと味わいながら読むといい。ものすごい書物には定置網のように仕掛けと創意工夫が張り巡らされている。
よく読めば得られるものは計り知れない。(定置網勉つづく)

いまは社会人になっている光子でこんな子がいた。
彼は夜に本を2、3冊読んでから寝る子だった。
読む子は育つという言葉は彼を見て思ったことなのだが、彼曰く眠れないときは時間がもったいないからとにかく本を読んで過ごしていると。
村上春樹から受験参考書から雑誌の類まで床について(go to bed)から眠りにつく(go to sleep)までの間に本を数冊読んでいるということだった。
高校では学年の成績はトップ校でもほとんど全部1番で全教科が得意だった。
読む勉強は自分のわかるものを選んでおもしろい順に進めることができるのでハマっても違う本に移行すればよいだけで止まらない、結果進むすすむ勉強が進むという感じだったようだ。

読み勉には良い点が多いがひとつに速く進むということもある、そんなことを彼を見ながら思った。

plus
小学生の時以来、千葉から片道90分かけて来ている光っ子。東葛飾高校生。
シラバスをもってきてくれた。毎回写真でいいというのにわざわざ製本なさってくださった。サイン入り。シラバスさえあれば学習は自分で組み立てやすくなる。最重要資料なのでありがたい。
入学予定の大学の入試科目を見つめると普段何をしたらよいかが見える。
高校のシラバスを見たら試験ごとにどこを強化しておけばよいかわかる。
シラバスより貴重なバスはない。ほかのバスもないけど。

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ほなね。
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2019年03月18日

makuakeで買った電動水出しアイスコーヒー plus 鉛筆ホルダーを好きなウッドから切り出す plus 奇偶勉 plus 英語リーディングの奥義 plus コーチえのもと(20) plus 猿丸兄さんの技 plus GDrive 1TB

コーチえのもとは練習後にえのもとになったんだ。
整列、礼、「お願いしまーす。」

カチカチっ、すー、ぷかー、「優勝する学校も準優勝する学校もテニスのうまさは変わらん。優勝するかしないかは最後の大事な場面を迎えたときにとるかとらんかで決まる。そのときをイメージして普段からボールを打ちなさい。その球が打てれば相手が打ち返せない、そういうボールを打つ気持ちで全部の球に向かいなさい。球はお前たちは誰よりも多く打っとる。それは間違いない。太陽のあるとき全部練習時間にあてとって、雨の日に素振りもずっとしとる。俺は全部の学校を見てきたからわかる。ライトの下で夜まで練習している学校はなかど。だからお前たちが練習量はもう一番多い。それから回転数。お前たちは一時間あたり打つ球数が多い。ぐるぐる回転しながらどんどん打つから球を打つ数も多くなっとる。それでも負けるとしたらイメージしかない。回転して列の後ろに並んで次のボールに備える間に試合本番の最終セットをイメージしなさい。アドバンテージを相手にとられて後がないときにボールが来て逃げずに自分のボールを打ち切るときをイメージしなさい。テニスは足でするというのは技術の話や、本当はテニスは気でするんや。気合いで打ちなさい。わかったか。

一同「はい。」

その話はリピートで毎晩30分くらい続いた。
ボール拾いもコート整備も終わった何もないまっくら闇のコートの上では前にいる選手の白いシャツの白みだけがうっすらとした色をもっているように見える。ほかのものは暗くて見えない。松林の風で揺れる音、鳥の声、そしてコーチえのもとの声しか見えなくなった。

ぼくらの頭はコーチえのもとの声で作られたんだ。


plus プロゴルファー猿
わいわさるやー プロゴルファーさるやーのプロゴルファーの話。
彼がすごかったのは旗包みなどの技は言うまでもなく、まずもってゴルフの道具 ウッド の素材となる木を探す 木を掘り出す 木取りするところから始めていたところ。あの漫画をはじめて見た少年時代、なんでも自分でやってみるもんやなーと感動した。

憧れてウッド一本でコースを回った人は少なくあるまい。

plus 1TBのクラウドのドライブ(ググルのgドライブ)に全部の過去問35年分程度を保存しているのだが問題と解答と答案も添付するように頼んでいるので出先でそこまでたどるという必要がなくなっている。アップルノート丸一台を持ち歩かなくて済むからと思い長く利用してきたが、いまはiPadのgoodreaderに収納している分で十分に足りるようになっている。念のために保存するのにもクラウド以外にも、

Transcend USB3.1 2.5インチ スリムポータブルHDD M3シリーズ アイロングレー 1TB TS1TSJ25M3Sと

Seagate 1TB TV 録画 ポータブル 外付 HDD 4K テレビ PS4 対応 2.5 ハードディスク USB3.0と

I-O DATA 外付けHDD ハードディスク 4TB テレビ録画 TV接続ガイド付 PS4 Mac EX-HD4CZにもトリプル保存している。

クラウドの方は不要なのかもしれない。ヤフージオシティーズもなくなってしまうことだしここでクラウドドライブも整理してなしにしようかと思っている。勢いで消してあとでやっぱりとなったことは少なくないので30日寝かせることにする。保管方法には慎重主義。

plus この春に大学に進学する卒業生が本をどっさり持ってきてくださった。
書き込みの文字が読みやすいというその一点だけで価値が計り知れないのだがさらに、問題との格闘記録がありがたい。ある数学の分厚い問題集を見ると、ある問題では、

9/6 × 
9/8 ×
9/10 ×
9/14 ×
9/16 × 東大整数のパターン確認
9/18 △ 最後に確かめをしていなかった
9/20 ○ とけた 60分かけてしまった
9/22 △ 方針よし イコールを省いた
9/26 ○ 
9/28 ○
10/28 ○
2/18 ○
(原文まま)

とある。偶数日ばかりなのには深い訳があるようだ。解き直しをする日は整数の2倍の日を数学の日とすると決めていたのか。本人が高校2年生だった頃に曰く、奇数の日には新しいのを予習し、偶数の日は復習する日にあてていると。
どの問題をどれくらい解いていたのかがよくわかり、難易度もわかるので参考になる。
小学生だった頃はせめて7回間違えるまではやれ!
○なんかつけるな!! 答え合わせすらできないの? きょうで何回め? 数えて。

本がもったいない! ヤギにあげろ! 紙のむだ。ムダムダムダ。

いつだれが赤ペンで書けと言った? 

字が薄い 次やったらボールペン縛り 

なんで1ページしか進めなかったと思う?

ステーキを食べてたほうがましじゃない?

 勉強やってなくて書写かっ! 

答え写して何がしたいの? と何度も同じ内容で怒鳴りつけていた子だ。思い出すだけでも悪かったなー、大人気なかったなーと思う。なぜかこの子はめげながらもついてきた。将来やりたいことがあるのできちんとやれるようになりたいと言ってたのは本当だったようだ。中1の半ばくらいからはあまり伝えるような基本的な学習法はなくなってきて、その後は教科の話しか授業中にはなくなっていたように思う。

この分厚い問題集のすべての問題を平均9回くらいは解いているようだ。
7周までは数えていましたと言っていたのだがたしかにそうだったのだね。
貴重なテキストをありがとう、ありがとう。

予習と復習を半々にするというのは独特な工夫で真似したいと思った。ここ足音にも書いておこう。

plus 
まもなく出る「英語リーディングの奥義」は英語リーディング教本ファン待望の一冊か。予約中の本の中でもとくに楽しみな一冊。英語のミカタを固定してくるという点では英文解釈教室に負けぬパワーがある。

plus 小学生が数検2級を通過したと証書を見せてくれた。いつの間に受けていたのかな。次からは微分積分に入るが、一周しているだけでは真の理解には達せずただ問題が解けるだけに近い状況なのは否めない。数学は2周目からがオモロイということに気づくことが楽しみでならないが微分積分まではとりあえず進めよう。内容はどまん中のまっすぐで全公式の導出と大学入試スタンダード演習までしか1周目なので行なっていない。

plus 慶應の方が赤本をいっぱいくれると連絡があった。参考書はいっぱいもっているがこの卒生のメモの方に興味があるのでありがたくいただくことになった。いつ何をしたか何回同じ問題にチェックが入っているのかなどは本屋に売っている本にはないめっさ貴重な情報だ。
大学で人からいっぱい刺激を受けているということだった。人ということばがでてきている時点でやはりすごい方だなーと尊敬しかない。
ヴォクも自分を持っている人にならねば。

plus 鉛筆補助軸 ペンホルダー
ヴォクのペンホルダーはヴォクの好きな木で作っている。
音をかき鳴らし文字を書きなぐるのが目的なので音がなる木を使う。
ハワイアンコア、ペルナンブーコ、ハカランダ、御蔵島柘植、島桑など好きな木でホルダーをつくっている。
好きな筆記具のインクを芯を鉛筆を、ジャストサイズの好きな軸に入れてよい音を書き鳴らしながら文字を書くという単純なことに周り周りに回って何周も回って近頃気がついた。

そうつまり、オットセイのつまりは、つまるところは、以前は好きな木軸に入る替え芯や鉛筆を探していたのだが、540度逆に、あらゆる芯に取り付けられる木軸ホルダーだけでいいではないかと。
お気に入りの一本のホルダーであらゆるものにつけてしまえばいいではないかと。
幸い、ヴォクは太い軸が手になじむ。

ありとあるペン生きとし生ける鉛筆をカバーできるペンホルダーを好きな木から自作したらいいのではないかと。

プロゴルファー猿がウッドからウッドをつくったように。猿よ、ありがとう。
どうしてこんなに単純なことに気がつかなかったのだろう。

ついでに先端はイチローモデルのバットのグリップエンドの形にしている。テンションがマックス。

plus makuakeなどクラウドファンディングは情熱と新発想の宝庫で散策するだけでも楽しい。応援するとさらに楽しい。
ひとつ問題といえば何でもほしがるまこちゃんになってしまうことくらい。ヴォクが。

plus 奥田民生カバーのイノセントワールド。ごいす。

ほなね。

後日談
makuakeで支援していた電動水出しコーヒーメーカーが届いた。
20分で、普段1晩かけてつくっていた(待っていた)アイスコーヒーができた。20分で。
すぐにできるだけあって、むしろ香りがいい。
いやもっと厳密に言えば、テーブルの上で20分、冷蔵庫に入れないので、余計な香りが混ざらない、風味が落ちない。冷たいので氷が溶けにくく薄まらない。
水出しは、エスプレッソと同じで豆自体を味わえる感覚。おらはいま猛烈に感動しているぞ(久しぶりにクレヨンしんちゃんキャラで)。
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2018年02月01日

コーチ・えのもと (19) plus 着メールあり、入試結果。

お前はテニスの才能はない。
足は速くない。
目はよくない。
体力はあまりない。
・・・
・・・
お前は一軍で使う。
気合を入れろ。

「はい。」

コーチえのもとは選手がうまくないときはどうやって一軍を選んでいたのだろう。ぼくはその頃、絶対にうまくなかった。なんとなく部活に遅れて入って、なんとなくメニューをこなしていただけ。
自主性がなくうまくなるわけがなかった。

「はい。」という返事をするか、固まって何も言えないかのどっちかで会話というのを一度もしたことがなかった。
去り際には目すら合わせてもらえなかった。

こちらは涙をこらえて彼のことを目に焼き付けようとまっていたが最後の言葉なんてかけてもらえなかった。

あれだけ苦しめておいてあれだけたたいておいて(たたくというのはまーどういう意味でも構わない)、あれだけ助けておいて、最後にサヨナラするときにはポンだ。テニスの乱打のうちの何の意味のない一球みたいにポーンとぼくらを投げ捨てて彼は去っていった。何の言葉もなかった。

いなくなるのなら最後にがんばれとか気の利いた言葉がほしかった。
ぼくたちが異動を知ったのはコーチえのもとの最終勤務の日でコーチえのもとは手にかかえられるほどの最後の荷物をかかえてローレルに乗り込もうとした後だった。
異動を知って練習をやめあわてて車まで走り移動したがもう出発というところで姿を見るのがせいいっぱいだった。

優勝したときにも見たことのない涙をこらえる赤い目だけを残して彼は去っていった。

plus
1/19 9:57 着信あり。高3の女子が防衛大に合格なさったとのこと。もうひとつ月末に勝負が残っている。すべての結果を揃えてから最終的な進学先を判断なさるとのこと。小論文や2次面接試験など知らないことをいろいろ教えていただいた。小学生の頃から今まで一緒に勉強してきた。最後の数日となるが何かできることがあれば役に立ちたい。

2/1 9:49 着信あり。中3の女子が都立日比谷高校に合格なさったとのこと。小学生の頃から1人で電車で文京区から上尾まで通ってきてくれている。夢への通過点で、何かのお役に立てたならこれ幸い。



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2017年12月19日

コーチ・えのもと (17)plus アインシュタインが息子に書いた手紙 plus 小論文入試への備え方 plus ヴォク自身の考え plus ユニボール シグノ 極細0.38mm

365かける2といくらかの歳月をかけて毎日まいにちコーチえのもとがぼくらに教えたことはテニスであるとばかり当時は思い込んでいた。

ぼくの練習メニューの1つめだったスマッシュは250本が日課だった。1本でもネットにかけたり的から外したりしたら1本目から数え直しだった。

彼は打ち方についてしゃべりかけながらぼくらにたくさんすぶりをしてみせた。

スイングや身体の動きに関してはゴルフと野球と卓球の話が多かった。
テニスもゴルフも野球も同じこと、というのが彼の持論だった。

クラブとバットとラケットで身体の使い方が同じだという彼の理論が正直なところ、ヴォクは今でもよくわかっていない。


彼はぼくらにてっきりテニスを教えてくれているのだとばかり思ってた。
でも違った。

いまになって思えばそんな技術的なものではなかった。すぶりにごまかされていた。

実際彼が球出し以外ではラケットをもつことはなかったし彼はテニス初心者でフラットにラケットを持つことすらしていなかった。カットボールしか受けた記憶がない。

彼のベンチにはテニスの本が置かれていて、彼が折り目をつけたドッグイヤーのページを開いて確認するシーンを目にすることは少なくなかった。

彼は一日の終わりにはいつも筋肉痛だったんじゃないか。
あんな下手くそな手打ちで何百球千球も球出しのため打っていたら肘も肩もがいたくなったに違いない。そのそぶりすら見せなかったけれど。


彼はぼくらにいったい何をしたかったのだろう。
その問いがいつものように気になって仕方がない。


耳にタコができるくらい聞かされた「30になったらわかるからやれ!」の言葉を信じやったが、わかるまでに15年も必要なかった。

18歳になるまでにはそれはもうぼくらの信念になっていたんだ。

成し遂げるための方法がそのことを除いて他になにひとつないということは、もはや疑いようのないくらいにまでしみついていた。

コーチえのもとはぼくらにテニスを教えてくれた(ように見えていた)。
そしてすべてを教えてくれた。
ついでに少しだけ筋骨たくましくもしてくれた。

コーチえのもとは、ひとつの物事に打ち込むことをぼくらに教えてくれたんだ。
ボールの打ち方なんてもんでなく。

夏休みになると練習はいよいよ本格化した。練習スケジュール表などというものはない。休みという文字はコーチえのもとの辞書に存在しなかった。

雨のたまる日以外は朝6:00からボールが見えなくなるまで毎日外のコートで練習、大雨でコートに水たまりが多い日は自主練を体育館でやった。
夏が来るとまだ暗い空の下、自転車をこぐ田んぼのあぜ道の記憶があの草の匂いとともによみがえる。

帰りはもっとまっくらでハンドルが曲がってライトをうまくさせずよく田んぼに落ちた。足ががくがくで自転車をこぐ力も弱々しい。

ほっとするのは12:00から13:00の休憩のときだけだった。
喉がかわきすぎておにぎりひとつ食べるのがやっとで繰り返し繰り返しポカリスウェットを飲んだ。
そして階段の陰で空を見上げた格好のまま目を閉じてとにかく休んだ。
もうこのままずっと休憩だったらいいのにと思っても13:00になると集合〜〜〜の声をかけねばならなかった。

コーチえのもとがぼくらに挑んだ闘いは夏の猛練習だった。

一日経つごとにぼくらはたしかにうまくなった。

あのときだ。練習すればするだけ絶対にうまくなるということに気がついたのは。

家に帰りつくと地下から出る水のシャワーを頭にかけた。
まるでスイカを冷やすみたいに長い時間水のシャワーをかけた。

夏休みに、部員の全員がテニスのフォームが同じようになり程度の差はあれみなうまくなった。
程度の差はあれみな真っ黒の肌になった。

夏の試合でも、日により焼けているチームが勝った。
あれだけ練習して負ける方がおかしいと誰もが気合でボールを打った。

負けるわけがなかった。

plus 防衛大入試、医学部面接、都立日比谷高校入試など小論文試験や面接試験のある入試の準備で。

小論文試験のある場合、面接試験のある場合に、練習は、やらない。相手はプロ中のプロで学生、先輩方と日々向き合っている方々。つくったような対策などしても何の意味もない。

小論文を書く代わりに文章をいっぱい読む。要約を何年間も書く。長い文章の要約さえできないうちに難問を何問解いてもたいして意味がない。そしてもっとずっと根本的なこととしてラブレターのそれのような心のこもった文字を書くということが筆記試験において重要ポイントになる。

どんな問題が出ても、あなたが日々ニュースを見て思いを募らせてきたこと、あなたが日々生きて考えてきたこと、あなたがいまどうあるのかを堂々と見せたらいい。どんな問題が来てもあなたはあなたの考えを示したらよい。小論文を課す方はあなた自身をふつうの試験よりも少しでも深く知りたくてそれを問うているのだから。

あなたが読んできた書物があなたの栄養になっていてあなたが観てきた映画があなたの考え方に影響を与えてきて、あなたの接してきた人たちがあなたに影響を与えてきた。今度はあなたが面接で相手に影響を及ぼす番だ。

いつものあなたを見せたらいい。

plus アインシュタインの言葉 気になったので引用

I am very pleased that you find joy with the piano. This and carpentry are in my opinion for your age the best pursuits, better even than school. Because those are things which fit a young person such as you very well. Mainly play the things on the piano which please you, even if the teacher does not assign those. That is the way to learn the most, that when you are doing something with such enjoyment that you don't notice that the time passes. I am sometimes so wrapped up in my work that I forget about the noon meal. . . .
君がピアノを楽しんでいることがぼくはとてもうれしいよ。ぼくの意見では、君ぐらいの年の子はピアノと大工仕事が最も追求すべきことで、たとえ学校よりももっといい追求すべきことだ。なぜなら、それらは君のような若い人にとても合っているから。ピアノの先生からたとえ指定されなくても、自分が楽しいと思う曲を主に弾きなさい。それがもっともいっぱい学ぶ方法だ。楽しいことをしていると、時が過ぎるのも忘れてしまうだろう。ぼくもときどき、仕事に没頭しすぎて、お昼ご飯を忘れてしまうことがある。

plus 
ヴォク自身の考え

「子どもに勉強しろ」と言えば子どもは勉強しなくなるよ。
だってさ、勉強はもともと楽しいもんでしょ?
違うの? ねー 、何か違うかな?
子どもがせっかく楽しんでいるものを横から入って奪うのはだめ。

plus 文具マニアの1人 卒生のSさんが久しぶりに来た。
ヴォクを驚かせるプレゼントがあるので会ってくださいと手紙に書いてあったのでどんな新しいズクかと待っていると、ユニボールシグノの48色セットだった。めっさ驚いている。自分の分と2つ予約していたとのこと。
お返しには何がいいか思いつかなかったがsignoにはsignoでカリカリいい音が鳴るような木軸を。
うれしいがもったいなくて使いにくい。
飾っておくしかないのか。大切に使って軸だけでも保存しておこう。
signoは20年ずっと使っているがこれよりよいペンには一度も出会ったことがない。ヴォクの感想。


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コーチ・えのもと (16) plus フォントにお気にのほんと plus 受験生の上向きベクトル

これもまたコーチえのもとに習った練習術の話。

高地トレーニングをやらされた。
ぼくらは中学生なのだが社会人のもんげーうまい人を連れてきて乱打をお願いし、ぼくらの誰かが打ち勝つことはまずなかった。
乱打というのはただ相手のコート内4分の1の決まった範囲内にまっすぐに力任せで打ち合うことを言う。

乱打は20本30本連続で続くのは当たり前でときには40本50本以上も続くが結局社会人の方が打ち負かされることはまずなかった。

打ち負けるぼくらの方は交代するので交代せずに打ち続ける横綱はついに体力がいつか切れて何周目かには負けることがあった。

これは乱打に打ち負ける状態ではなく体力がなくなっているだけなのだがその時にたまたま乱打していた者はまるで自分が乱打でコーチに打ち勝ったような気分になり自信をつけたもんだ。

社会人の方は軸が決まり無駄な動きがなく何百球と打っても安定したスイングでぼくらをなぎ倒してくださった。あんなに小さなスイングでどうしてあんなに速い球が打てるのだろう。
相手の球が速ければ速いほどコーチは小さな動きで同じくらい速い球を打ち返してくる。ぼくらは乱打の間中、コーチのフォームを目に焼き付けた。

終わるとコーチは、えのもと監督と10分くらい何か話をして帰っていった。コーチと直接お話をしたことは、えのもと監督とお話をしたことがないのと同様一度もない。

その練習のことをコーチえのもとは「高地トレーニング」と呼んだ。
ぼくらはえのもと先生にならって彼のことを「コーチ」と呼んでいたのでひょっとしたら「コーチトレーニング」の方の漢字をあてるのかもしれない。

でもえのもと先生は練習後に話してくれた。
「練習はハードにやれば試合の方が楽をできる。練習は試合より速い球を受けなさい。練習では試合中より一歩前に出なさい。練習では試合中よりもっと強い球を狙いなさい。マラソン選手も高地出身の選手層は強いだろう? あれは本番より空気の薄い場所で練習しているから本番の方が楽だというのもあるぞ。」

そういう話があったのでやっぱり「高地トレーニング」と漢字をあてるのだろうなとぼくは勝手に解釈していた。

いくらハードな設定だからと言ってネット前のド至近距離からボレー練習の球出しをするあの練習だけは今思い出すだけでもこわい。

何回メガネにあたってメガネがずり落ち、鼻がいたくなったことか。

plus クラフト墨のほんとがフォントに好き。
この画像の文字なんて火を噴きそうな衝撃だぜ。
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plus 今年の受験生
上向きベクトルのままほとんどの子は判定C、Dくらいのまま本番に突入していく。ヴォクの方でいいねだの悪いねだの言うことは何もない。目指すのは本人にしかできないこと。

「承知しました。」の一言しか言えない。

高地トレーニングでの勢いを重視している。本番の極限状況の中で自分の構え自分のスイングをすることができるか、その練習には普段3倍くらいの圧をかけて練習するのがいい。
調子を上向きのまま、力をためてためてーーーーをしている最中だ。

plus 大学入試数学にセンスなど関係ない。位置ベクトルがわからないという人に限って位置ベクトルってなあに?と聞くと答えが返ってこない。
位置のベクトルですか?

位置ベクトルの問題を解くときの考え方はいつだって1つしかない。そのたった1つのことを意識しないで考えようとしたって何をしたらいいのかがわからないのはもっともだ。
原点をOにとって点Aまでベクトルをとる。それが位置ベクトルだよ。
それで点Aはどこにあるのか世界中の人にかんたんに伝えることができるようになる。
原点からみて東に2、北に3って言えば世界でそこはもう1点しかないってことだからね。
数学でもっとも重要なことは定義をきちんと把握することで、そこに正しい勉強法がある。

plus 仕事中にピンポンという言葉を使っていたのだが、ピンポンパンライスのせいでどうしても2つ少なくなってしまう。ジャルジャルのせいだー。

plus コーチえのもとのダッシュ練習。

お前たちは前の県大会で優勝した。お前たちは次の県大会も優勝するための練習をしとる。
優勝するために練習しとるから優勝するのは当たり前だ。
今回は全試合負けなしで行くど。今までは天才に頼ってきたが次の試合はうちの3番手が相手の1番手にあたっても勝つ。そのための練習をしとる。いいな。ペアも全部入れ替えて1、2、3番手とも同じくらいのパワーにするからな。

はい。

でもそんなー。
チームの中で足を引っ張るのが目立って余計にやりにくいな。
まいったなー。

もやし体質のぼくは試合に出るのも嫌なのによりによって負けるなときたもんだ。
天才と組んで足を引っ張らないテニスができるわけもないし。

また変な夢を目指すなー。
内心で少しそう思ったが優勝しないはずはないしせっかくなら勝ち切ってみたいそう思った。

きつい練習の中でぼくはいつも1番後ろでついていくだけだった。
途中から足が絡まりはじめスピードの中でテンパってずっこける、それがぼくだった。
水をぶっかけられて目を覚ます、いつものパターンだった。
水をかけられると生き返った気がした。
水を飲ませてもらってもフラフラした足はなかなか戻らなかったがとにかく無我夢中で打って走った。
空振りがあってもでかい声を出してごまかした。

チームのダッシュスピードがあまりにも早いので自分の足が遅いおそいといつも思っていたがある日かけっこを走るといつのまにかぼくの足は速くなっていた。部活の外、ふつうの体育レベルで見るとかなり速い部類に自分が属しているようだった。
ありえないことが起きている。
まさか足が速くなるなんてことがあるわけがないのに。

信じられなかったぼくは陸上部へ行き見てもらった。
君はスタートだけものすごく速いようだよ。
はじめの30mなら誰にも負けないくらい速いぞ。


なんじゃそりゃー。
まさかの出来事であった。
テニスはダッシュと戻りの繰り返しで長い距離走ることがない。
ぼくの足はいつのまにかテニス足になっていたようで短い距離をすばやく移動する能力が抜群になっていた。
不思議な才能に恵まれたのかなんなのかよくわからないがテニスには向いていた。

ほなね。
posted by ヒカリ at 05:42| コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月01日

コーチえのもとのしてくれた話(8) 「優勝を日々意識する」plus 高地トレーニング plus 記述式試験と選択式試験

おまえたちは優勝を狙って練習して優勝をした。
2番手から5番手まで力の差がないからBチームも強くするようにいい選手をBに入れた。
Bは優勝ではなかったがBのメンバーがAにいたらそれでも優勝したと思ってもよかど。

Aには一番手の天才がおるからAの二番手三番手は誰が入っても大丈夫だったわけだから。
AとかBとかは一番手以外は俺が勝手に分けてるだけだから勘違いするな。
実力は変わらんど。練習しているからよそのチームには負けないけどまーたいしてうまくない。
少しだけ敵よりはうまいちゅー程度だな。未経験者の俺と変わらんうまさだ。
わかったか。

はい。(返事しないと説教追加30分が確定し食事が遅くなるのでタイミングよくチームが返事をする。)

優勝して見えることがあるとわいが言ったのは見えたか?

沈黙

ふー。(タバコをふかしながら)。
お前たちが30歳になったらわかっど。

優勝するには練習を全部したのよ。
県内の天気はどこの学校でもたいしてかわらんだろう?
晴れの日の明るい時間も変わらんだろう?
テニスコートは3面あって不足もない。
水たまりもできないふつうの土で問題ない。
俺がここにきたときは俺の座るところもなかったけど
いまは木のベンチもおいたしタバコの灰皿もおいたから居心地も問題なかど。

あとは全部をテニスに集中させたかで決まるわけよ。
ボール出しはすばやく選手は回転しながら球数をかせぐ。
100打つより200打つ方がうまくなるにきまっとる。
ちょうど足が絡まってもういごけん(動けない)というくらいのときに太陽が沈む、ちょうどよかどが。

plus 高密度の練習をするため受験生は高地トレーニングをしている。
普段の3倍の圧縮率で負荷のある問題を解いている。
33パーセントの得点とると本番80点になるような設定で問題を配分し作成している。

結局毎回のように30パーセントを下回り毎回ほぼ全問を復習することになる。
これにより濃度があがって良質な問題粒子とぶつかる確率が3倍になる。

解いている最中はまるで達成感がないがトレーニングが終わるごとに実力がつく、というところを狙っている。

plus
入試や模試には2種類がある。記述式試験とマーク式あるいは選択式試験である。
前者は理由を尋ねることが中心となる試験で日常からなぜなぜを考えている人が高得点となる。
後者は知識を尋ねることが中心となる試験で多くのことを知っている方が高得点となる。
記述式の対策をするというのは、だから、本来はナンセンスな話で、初めから因果関係を重視して考える学習をしていれば対策はする必要がなくなる。

知識を多く尋ねる場合も同様で覚えるべきことが多くあっても類型化し型を抑えておけば個別に覚えておかねばならないことの数は少なくなる。よい問題になるほど体系化されたことの部分を尋ねる。
同じような考え方や反応パターンをまとめておけば多くのことを個別に覚えておくことの必要がなくなる。

模試や入試ではそれらのことを意識して日頃から因果関係や類型化するような学習を取り入れておくのが一番の準備にもなる。 ほなね。




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2017年09月27日

コーチえのもとのしてくれた話(7)「フォーム」plus 筆卵、椿油、柘植(つげ)の木のペン、キョンセーム plus iPhoneのバッテリー交換 plus ズバピタ数学図形

腰を落とせ。手で打つな。回転で打て。力は入れるな。
壁を作れ。

基礎が大事ということでラケットも地面に置いて正しいフォームを身体に覚えさせるためにヴォクたちは素手で何度も走り、素振りした。手をどらえもんみたいにしてぼくたちは何度も何度もコートの中を走りながら素振りした。
テニスがしたかったのになんでラケットを持たないのだろうか。

コートに男たちが何人も入っているのだが誰1人ラケットを持っていない。
ボールは飛んでくるのだがポジションに正しく入ったらイメージで素振りだけする。ボールはそこにバウンドしていて打ち返されてもいないのによしっ、よしっなどと確認が入る。

はたからみたらなんだこの馬鹿げた動きは?となっただろう。誰も見に来なかったし暑かったので朝のうちはダッシュのあとのゼーゼーのまま上半身裸で練習していた。ラケットがないから変だ。

ラケットも持たずに手足の動きを確認しながらボールを追いかける。
スマッシュ練習では正しく十分に下がり、前に出ながら飛び上がりただしく頭でボールをヘディングする練習やただしく利き腕と反対の腕でボールをつかむ練習をした。

なんじゃこりゃー。
コーチえのもとの練習メニューはおよそテニスっぽくなかった。
そもそも彼はテニスは未経験者で前年までは卓球で県大会優勝、その数年前まではバレーで県大会優勝に学校を導いたという意味不明なご経歴だった。

なんでテニスに来たのかわからない。
でもそんなことを言えば、ヴォクだって吹奏楽部に男子1人なのが嫌になって途中からふと友達の追っかけでテニス部に流れ込んで拾ってもらった類なので人のことは言えない。

ボールを打つくらいならタイミングだから非力なヴォクでもできるかもというやわらかい期待は実際に身体をコート上で足を動かすと吹き飛んだ。
息が苦しくて立っていられないではないか。

コーチえのもとは真っ暗になるときまって話をしてくれた。
基礎さえしっかりすればうまくなる。
基礎は絶対に崩れたらいけないポイントでそこだけはどんなうまい選手でも守っているところだ。

天才ははじめからそれができっが、2人以外は刷り込まないと身につかない。

素振りをしろ。
腰を落とせ。
軸を動かすな。
壁をつくれ。
手で打つな。
力を抜け。
インパクト以外は力はいらん。
身体で打て。
足で打て。

うーん、よくわからないけど部員たちのフォームは似通ったものになり正確さが高かった。

天才の2人だけが自由なフォームでたのしそうに軽やかに打っているように見えた。他の選手はみな確実な基礎的なフォームを身につけた。見た目は小さいが正確でコントロールはいい。

地味でも確実でミスの少ないフォームを身につけた。
基礎練習ばかりだしボールをさわらない練習が長かったがそれがよかった。
ボールなんかに振り回されずまずはフォームをつくった。
どんな球がきてもそのフォームで打てばいい。

ボールを打っても打たされるな、自分のフォームを作れ、自分のフォームで打て。それが彼の口癖だった。

plus 木のペンの話。
数式をwordに入力する際にはショートカットを多用する。
ショートカットは化学の触媒と同じで平衡に達するまでの時間を速めてくれる。ヴォクの仕事のひとつもこれだ。

文字を書くときは丸い木軸の方が数式や英文字を書くのに速くなる。そして反対側や隣で文字を書く際にペンは倒すことの方が多いので筆先は卵のように丸くある必要がある。

そこでペンの作家さんに筆卵(ふでたまご)というペンを製作していただいた。作品名は筆卵となった。小さめの卵で文字が書ける。筆卵には斜めに倒してもかすれない替芯307を使っている。

plus iPhoneのバッテリー交換。
アマゾンで仕入れていつも自分でやっている。
車のキーの電池や時計の電池と同じで滅多にしないのでやる時ごとにやり方を見ながらという感じ。
楽しいような面倒くさいような。まーでもうまくいくと自己満足。

plus 勉強フォーム
勉強も形から。いい文具をもつ必要がある。内川選手は天才で例外かと思うがふつうは道具にはこだわる。
アイパッドの中の書類の扱い方。PDFファイルはどう整理してそうマーカーを引けばいいのか。暗記の仕方はどうやったらいいのか。音読するためにはどういう道具でどうやったらいいのか。

教えるときはまず道具の使い方、勉強のフォームから入るようにしている。何年かかってもフォームさえ身につけておけばあとで自分ひとりで進められるようになるから。

plus 筆の手入れ
毎日使った木の筆のペンの手入れをする。
夜に文字を書いた後に、大島純粋三原椿油をつけて指の腹ですり込む。屋久杉の木、柘植(つげ)の木(写真)、そして柘植の櫛と木のテーブルにもつけてなでる。ヴォクの髪にも柘植櫛で椿油をなじませてゆく。

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ペンの木と櫛の木と髪と机の木、ヴォクの髪だけはあいにく木でできてはいないが同じ椿油をもらって一心同体になれる。マッサージ効果は倍増する。黄楊はどうしてこのような漢字を宛てるだろう、この木肌を見るとすぐにわかる。なんと素敵なゴールデンイエロー。

屋久杉の香りはペンをなでると指に染み入ってくる。指紋が消えてしまうのではないかと思うくらい屋久杉の虎杢に指をスリスリしている。木には油を補充し、ヴォクの指には屋久杉の油と椿油と屋久杉の香りがのりうつってくる。ペンの木を握りしめていると手は汗をかく。飽和水蒸気量を越え、液体の汗がペンの木に水分補給をする。過剰になるといけないので最後にキョンセームで木を拭いて筆卵を革のケースの中に収納する。毎日の至福のとき。

パールホワイトのシカモアの木は宝石より美しい。
石よりも壊れやすい木ではあるが木は呼吸していて指に触れると伝わってくる。
きょうもありがとう。あしたもまたよろしくね。

plus 毎日使っているアプリの話。
電子書籍が便利極まりない。旺文社「化学辞典」や森北の「デジタル化学辞典」はアプリが便利で本の辞典の方をまったく使うことがなくなった。
記憶が曖昧な時、不明な点を調べる時に大役立ち。

plus ヒカリ推薦独学図書 高校入試ズバピタ 要点ズバピタ高校入試出るとこ 数学図形 (文英堂)
定理の証明は授業でやっている。家でもドンドンやりたいという小学生がいたのでズバピタを渡した。本棚にまだ20冊以上ストックしてある。小中高の図形が見事にまとめてある。片手におさまるサイズで問題と解答まで載せているのがゴイス。
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ほなね。

posted by ヒカリ at 06:58| Comment(0) | コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コーチえのもとのしてくれた話(6)「心技体の前に心心心」 plus はなコーヒーの生豆(3) 焙煎のかおり 豆の保存にバキュバン。 plus 医学部へ進む子。 plus 語呂合わせ職人

ヴォクはコーチえのもとと話をしたことが一度もない。
ある試合があった。それははじめての県大会大きな試合だった。ヴォクが弱気で受けのボール運びをしていた。
自分から攻めずただ来たボールをぼーっと練習ボールみたいに打ち返していたらしい。

試合中にテニスではコーチが選手にアドバイスを与える時間があるのだがコーチえのもとはヴォクに思いっきりビンタした。気合いを入れんかー。
頰が熱くなり何が起きたのかよくわからなかったが正気に返ったヴォクたちはその後決勝戦まで無事に進んだ。

叩かれたことが悔しくて怒りがこみ上げてきて緊張で上がっていたヴォクはいつの間にかコーチえのもとを憎むのにせいいっぱいで緊張など忘れていた。

今思い返してもあの試合中のヴォクははじめての大舞台のデビュー戦で舞い上がりろくな動きができていなかった。一回戦であやうく負けてしまいそうだったためいきなりビンタされたのかもしれない。
理由はよくわかっていない。何しろ会話をしたことがないので、あのときのビンタはなんだったんですか?なんて聞くこともできないし聞く気もない。
ヴォクは選手で彼はコーチ。
まだ1人で考える力など何もなかったヴォクに対してコーチえのもとは何もかも押し付けてきた。
教え込みである。
ありがたいことだった。

ヴォクは運動音痴で走るのも遅くやせのもやしでまさか自分がテニスでうまくなれるだなんて思ってもいなかった。
それが練習をきちんとするだけでどんどんうまくなれた。自信になった。

ふつう試合のことはほとんど覚えているのだがその試合の内容は記憶がないことからしても舞い上がって自分がなくなっていたことはあったと思う。

大事なデビュー戦でビンタをもらったのは後にも先にもヴォクしかいなかったようだがとにかく勝ててよかった。
ヴォクたちは優勝した。
いたうれしいが、なんで上がったのか悩んでいたヴォクだけはきっと写真にも作り笑いで写っていただろうか。

ヴォクだって自分のプレイがしたかった。
思うようなプレイができるようになるにはどうしたらいいのか。
練習と試合は違う。

試合で勝つには技よりも体力よりも心が必要だということをなんとなく知ったのはデビュー戦が終わって次の大きな大会を迎える前くらいだった。

plus コーヒー焙煎するときのかおりが好き。
この香りはどんなだろう。

畑で落ち葉をもやして焼き芋を焼くときの匂いなのか。否。

ロケット花火を瓶の中にいっぱい詰め込んで打ち上げ合戦をしたときの煙の匂いなのか。ノン!

釣ったばかりの魚を無人島で焼いて食べるときの匂いなのか。ちゃう。

コーヒー焙煎のときの焦がすような匂いは他のどの匂いとも違っている。
同じような匂いを探そうとするが何度探してもどこにも見つからない。
目の前にはその間にも黄色から茶色へ、焦げ茶色へ、そして一部は焦げた黒へと色を変えていくコーヒー豆が魅惑の音を奏でながら香りを出し続ける。鼻をさす香りが立ち込める。鼻コーヒー。

手を火の真上10cmで揺らすヴォクをコーヒー豆の発する香りが包み込んでいく。換気扇などもったいなくてつけない。
息を吸い込む。

コーヒーを飲むときには味わえないコーヒーのいい香り。香りでこのコーヒーの味を想像してみる。
きょうはどんな味だろう。

飲むときにもこの焙煎の香りをもっていけたらいいのに。
焙煎のときにしか出てこないだなんて。

画像は好きなコーヒー豆マンデリンを保存するのにヴォクがつかっている麻袋。風通しよく、コーヒー豆を収納している。サイズは100cmくらいで大量のなま豆を保存することができる。
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コーヒーの風味は焙煎後、数日で失われてしまう。そこでなるべく まめに 焙煎している(まめだけに)。
たまに数日経過してしまった豆は後日淹れるためにいったんワイン瓶に入れてバキュバンで空気を抜いて冷暗所にて保存している。バキュバン、空気を抜くのにマイお気に。

plus 進路の相談があった。
医学部にどうしても行きたいのだがどんな高校がいいかと。それはあなたの考えることだ。ヴォクが高校に行くわけではないから。

まー、でも調べる候補として複数あげた。先輩が行っている高校で、周りに行く人が集まっているよと。
U、S、Kの三高校を抑えなさい。それぞれ校風はまったく違うよ。調べてみなさい。
進路実績なんてすぐにわかることを見ても意味がないの。授業を見なさい。

plus 覚えるのが苦手と言った子がいたので語呂合わせの作り方を伝えた。
次の週に、語呂合わせを作るのが難しかったというので語呂合わせノートを見せてもらった。
うまくてきていた。これなら覚えやすいね。

語呂合わせまでもう書いてある本も渡した。記憶法が出てくるが先に自分で考えてみてその後比べて好きな方で覚えようと伝えた。語呂職人になるには人が作った語呂の真似だけではいかんからね。じぶんの趣味に絡めたら覚えやすいしね。
ほなね。
posted by ヒカリ at 06:54| Comment(0) | コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コーチえのもとのしてくれた話(5)「流れに身を任せる」 plus 東大合格者の数学物理化学勉強術 plus はなコーヒーの生豆(2) モカエキスプレス

おい、K、こっちを見ろ。俺が話しているときに下を見るな。
おい、Ca、ポケットに手を置くな。気をつけして聞け。俺が話しているんだぞ。こっちを見ろ。

コーチえのもとは当たり前のことができないと必ずすぐに大声で怒った。

あるときSiたちがいざこざをおこし喧嘩をした。Si
練習をさぼってスーパーでアイスを食べて休んでいたようだ。彼のローレルはSiたちをみつけてコート脇に呼び戻した。

彼はみなが見ている脇でSiたちを30分くらいずっと説教をした。高級ラケットがかわいそうだった。2、3万するラケットがかわいそうだった。
Siのお尻よりコーチえのもとの高級ラケットが折れないかどうかみな声を出しながらも横目でずっと見ていた。
コーチえのもとは練習を見たいのにこんなことをして時間がもったいないということではなかった。

練習をサボるな、馬鹿が。
お前が練習したくない日があってもチームの練習は、やってるんだ。
お前が近くのスーパーでサボるとチームが弱くなるだろうが。
お前はテニスが嫌ならテニスをやめればいいがお前がやめるとチームまで弱くなる。
なんでかわかるか?

わからないなら今からすぐに戻って気合いを入れて練習せ。
そしたらわかってくるから。
ばかがー。

Siもヴォクもなんでチームが弱くなるのかよくはわからなかったがコーチえのもとがそういうならそうなんだろうと思った。
彼がチームに戻って練習に参加するとなぜかしらんがチームの団結力があがったような気はした。

抜けようにも抜けられんな。
やめるっちゅう選択肢はないような気がする。
練習はきつくて嫌だったから休みたいことは多かった。この頃からだ。ヴォクは雨が好きになった。雨が降ればコート上でひっくりかえらなくてすむ。大きな窓の前で素振りする方が楽でいい。練習は休みたい。でも優勝はしたい。優勝したらいいことがわかる、優勝してはじめて見えることがあると毎日のようにコーチえのもとから聞かされていた。何としても県大会優勝というものをしてみたかった。

そのためにはとにかく与えられたメニューを倒れずにやるしかなかった。
練習に出たり出なかったりというようなことは許されなかった。
チームの全員がよほどのことがない限りひとまず練習には参加した。
休んでよいかどうかはコーチえのもとが決めることだった。
それは当たり前のことだ。

おい、P、目がぼーっとしちょっど。風邪をひいてるんじゃないか?
きょうは、もう帰りなさい。

はい、すみません。

plusはなコーヒーの生豆(1)の続き。

エスプレッソは好きでよく飲む。「モカエキスプレス 」に満足してしまいいろんなレシピも試さずに安定した味を楽しんでいる。研究家失格。

イタリアンローストにするところまでのなま豆の扱い方は毎回変えているが、エスプレッソの作り方自体に変化がない。(もっと攻めろ、俺!)

エスプレッソはコーヒー豆をもっとも直に飲むことのできる飲み方だと思う。
そんなエスプレッソづくりで一度大失敗をした。

いつものように弱火でコーヒー豆をあたためていた。

まだかなまだかなー。
待てども待てどもいつものジュ、ジュワー(ホリケンで)がこない。
通常はコーヒーがあがってきてそのときにいい音がなる。
エスプレッソができる合図なのだが、それがない。

お湯の沸騰にたとえるなら湯が沸けばヒューヒューと音がするものだが、そういうのが待てども待てどもない。逆にいささかへんな匂いがしてきた。
まさか・・・。


ゴトン!



代わりに持ち手が外れて落ちてきた。
あまりの高温で持ち手が溶けてしまったか。そのときになってようやく気がついた。

あー、水入れていなかったか(なぜか冷静)。
水を入れずにモカエキスプレスを熱するとは。
あー。匂いは匂いでも、いけない匂いがする。
嗚呼。

その後適度に補修して今も現役でバリバリつかっている。
モカエキスプレスは丈夫でいい。

plus 東大へ進んだEさんの勉強法
勉強法を聞くとよく話してくれた。
意識していることは手の動きのとまらない勉強だった。
まず数学物理化学では鉛筆の動きが止まってしまうような問題集には過去問以外では手をつけていないということだった。
普段は常にベーシックの基本図書だけを手を動かして練習したと。
この点に関してはヴォクも同意見で現役の高校生が勉強するのに、傍用問題集レベルを手の動きを止めることなくスススーーーっと書けるまで繰り返すのがもっとも高速で基礎を固める方法の1つである。

実際Eさんはスタンダードな問題は常に正確に素早く解くことができた。
それだけで数学物理化学ともS判定(河合の模試の最高評価)を逃したことがなかった。
ここまで基礎がしっかりしているので難問にももちろん手を出すことができるのだが、数多くやる代わりに過去問150題程度に絞って3周やった。東大の二次試験は基礎と過去問で攻略できたと話してくれた。

plus 知る限り参考書コーナーのできるだけ大きな本屋でその科目の参考書の1章を全部立ち読みする。何日かかかる。
なんでこんなにすごい本があるのだろうか、ビビっと来て、いても立ってもいられない、立って読むのでなく急いで読み飛ばすにはもったいなさすぎるという本がやってくる。そんな本はもはやどれにしようかと選ぼうとしなくても買いたくて買いたくて仕方がなくなる。向こうの方から降ってくる。

思考の枠組みを揺さぶるような本が存在する。そんな見方ができたのかと驚かずにはいられない。知らなかったよー。aを逆さにして読むとeになって、6が9にみえたときの驚き。そういったものがページをめくるごとに現れる。長嶋茂雄さん流に言えば、「長嶋さんがさ、由伸が監督になったら変わるよって言うんだよ。これから巨人は360度変わるからって(笑)。360度じゃまた元に戻っちゃう、それじゃ変わらないじゃんと思ったけどさ、長嶋さんに誰も突っ込むことができなくって(笑)」(北野武さんのコメントより引用)
180度変わるよりもさらに倍(大橋巨泉)変わるということだよね、わかるわかるーーー。
受験参考書の中には感動の参考書が存在する。

ほなね。

posted by ヒカリ at 06:39| Comment(0) | コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コーチえのもとのしてくれた話(4)「ボール拾い」 plus はなコーヒーの生豆(1) ゴマ炒り器での自家焙煎からのエスプレッソ

コーチえのもとの話の中にはこんなことがあった。

その誰にも負けない特技なのだが、Cuはどう考えても皆の中でテニスが一番下手だった。
実はCuだけはピアノとの両立でありしかもピアノが主だったためテニス部の練習へは短い時間だけ参加することを特例として許されていた。

しかしCuが練習にたまに最後まで出られたときには暗がりの雑談の中でコーチえのもとがこんなことを何度か話してくれた。

お前たちが気づいちょるか知らんから言うど。
きょうもCuがボール拾いは一番やったど。
みんなCuのラケットを見ろ(コーチえのもとがラケットを持ち上げながら)。

ラケットはもったいないことに先端がすり減っていた。練習時間は一番短いのにラケットのへたれ具合は一番だ。どういうことだ。

ボールをラケットで拾いすぎるあまり先が何度も地面にあたって削れ薄くなっていた。
木のラケットは前の面と後ろの面が薄く近づきいまにも折れてしまいそうだった。

Cuはこのラケットできょうも一番声を出して一番多くのボールをひろっとったど。

こういう人になれ。そしたらテニスがうまくなる。

Cuが後日演奏会で全校生徒の前でピアノを弾いた。
演奏後テニス部員はみな立ち上がって拍手した。
日頃のボール拾いの努力を知っていたから。

下手なのに部活のために1つでも多く自分からボールを拾う彼のピアノは誰よりもうまかった。
ボールを拾うのがうまいことと彼がピアノがうまいということがテニス部員の中では一致していた。
あの人が弾くピアノだ。
道理でこんなにうまいわけだなー。

テニスのボール拾いもうまいがピアノは本当にうまいなー。
さすがはCuだ。

plus コーヒーの話 学生時代にコーヒーがいっぱい飲みたくて喫茶店でアルバイトをしていた(たこ焼き屋と掛け持ち)。
コーヒーは、好き。たこ焼きも。

生豆でコロンビア・エメラルドマウンテンやインドネシア・トラジャ・ママサ、インドネシア・マンデリンなどを買って、ゴマ炒り器で自分好みにイタリアン(ロースト)に焙煎し、エスプレッソにしたりドリップ手入れしたりして飲んでいる(好きなコーヒー豆は、トラジャ、マンデリン、コロンビア)。
焙煎を自分ですることで、自分好みの味になま豆を育てていくのがめっさ楽しい。

はじめにコーヒー豆の焙煎中、香りで癒される。
次に火の上で10分経過後のパチっ、バチっとはじける(ハゼる)音はポップコーンのように楽しくヴォクの気分を奏でてくれる。そしてそれを盛り立てるチャフの舞い。お気にの胡麻炒り器がこれ。

その時のヴォクの気持ちは、イメージ画像でたとえるならこういう感じ。

(イメージ写真 「花波コーヒー」)
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焙煎したての豆は出来たてのホヤホヤで、香り、風味MAX。
3から5秒間のふくらまし(一般的に言うところの蒸らし)のため少し湯をそそぐとでかまるのたこ焼き型にまん丸に膨らんでくれる。細かいこまかい泡のふくらみ、この膨らみがどういう意味を持つかはコーヒー通の方ならただちにわかるはず。ここでケーキのクリームのようにふんわりで、泡が細かいほどうまい。そしてヴォクの豆の場合は、全体がまん丸になればなるほど、美味しいコーヒーになる。

工夫している点はいくつかある。毎回よかったわるかった点、味をはなコーヒー日記につけている。dropboxに保存(dripboxではないよ)。
豆を見ながらいろんな焙煎、いろんな淹れ方をためしている。
コーヒー豆の皮チャフのそばにはうまみ成分がつまっているので取り除きすぎぬようにする。
豆は焦げないようにするが苦味も欲しいので一部だけ焦がすようにする。

味は言葉にならない。ただひとつ言えることは、

今まで生きてきた中で一番幸せです。(久しぶりに岩崎恭子キャラで了。)


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コーチえのもとのしてくれた話(3)「強みを生かす」 plus 貴乃花 plus システム英単語 Premium(語源編)

俺は半端はひとっちゃすかん。
一個だけは誰にも負けないくらいになれ。

Hはスマッシュだけは200本連続でも失敗しない。
Heはファーストサーブがうまくてほとんど入る。
Liは足が速いからとにかくボールにうまく入って返球できる。
Beはラリーになればミスがない。何球でも打ち損じないでラリーを続けられる。
いいか、何か1つでいいから誰にも負けないところを見つけろ。それをとことん伸ばせ。
Bは脚が遅いがパワーがある。球のスピードでは誰にも負けるな。
Cはボレーだけはうまい。壁みたいにCの前のボールは全部ボレーされる。
Nはラケットを縦に使える。ボールがバウンドした直後の低い打点でも器用にライジングボールが打てるから小さな力で速いボールを返球できる。相手のボールが速ければ速いほどその力を利用して速い球を打ち返すことができる。
Oは駒みたいに軸がぶれない。軸がぶれないからフォームが安定してくずされない。コースに狙い通りに打ち返すことができるから相手を動かして疲れさせる。

コーチえのもとが見つけてくれる長所に各自が喜び一層そのポイントを伸ばした。
天才はたくさんのポイントでうまく総合力ではかなわなかったが、その1点だけなら負けないというのを2番手から5番手までは作っていった。

実際それは技術面の武器であるだけでなくテニスプレイヤーとしての自信になった。
俺はスマッシュだけは誰にも負けない。
スマッシュという競技はないけどもしあれば優勝できる。
だからスマッシュが決められるような試合運びをしよう。
スマッシュを決めるには敵にロブを上げさせるように配球すればいい。そのためにはボールをコートの奥の方に深く打っていこう。
相手を走らせて返すだけがせいいっぱいというようにボールを回していけばいい。

というように、自分がスマッシュを打つためにはそのためにどういうボール回しを作戦としていくか、特技を生かすための試合運びを考えた。
そしてそのポイントについての練習を集中的に行った。

打ち方やフォームは誰も結構似ていたが、試合運びには個性が出た。
得意なパターンに相手に持ち込まれると勝てない、そういうふうに思ったし、逆に自分の型に持ち込むにはどうしたらいいかと考えるようになった。

plus この日記にも何回か書いたがヴォクは高校時代大相撲を見ていた。相撲のある日は必ず見た。
録画機をもっていなくて大相撲ダイジェストを見ていた。
星取表をつけて、貴乃花を応援した。
大相撲関係の本はいっぱい持っているが中でも貴乃花の書かれた本は宝。何度も読み返している。
「365日24時間1分1秒が相撲が強くなるために費やされていた」という言葉は中でも、ディープ・インパクト。
ガチンコ大相撲という言葉が出てしまうほど大問題になっている。
ヴォクが見たいのはもちろんガチンコ大相撲。
ヴォクがあの頃毎晩見ていたのはガチンコ大相撲だった。鬼の形相を、ヴォクはあの頃見ていた。
エネルギーをもらっていたんだ。

plus 高校生が英検1級に合格していたということで合格証の写真がGmailされていた。小4から光に来ていて国語の要約ができるようになった小5の途中から英語を開始し小学生のうちに準2級、中学で準1は持っていた。高校ではこれがはじめての受験となった。
使用した単語集は入学時に手渡した『システム英単語 Premium(語源編)』。今までも語源から学ぶ正攻法の学習法できたがこの単語集はいまあるものではBESTと言える。自分で見つけた同語源の語彙を加えて自分だけの参考書にしている。

彼女は英字新聞レベルがスラスラ読めるようになりたいというので速読速聴とTIMEも読んできた。
TOEICでも満点近くとる力はついているのではないかな。
次回初挑戦すると言っていた。

ほなね。







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コーチえのもとのしてくれた話(2)「ただの天才か努力してうまくなったのか」 plus リフィル沼と幻の参考書沼

これは前にも書いたことがあるが、コーチえのもとはよく天才の話をしてくれた。
チームの中に幸運なことに天才が2人もいた。
学年に1人ずつ50年に1人の逸材がいたので(実際天才かどうかは今思えばわからない、彼がそう言ったのでチームのみなはへーそんなもんかーと思っていた)、ヴォクら凡人は2番手を目指すというのが目標だった。

そう、ヴォクは一番手も優勝も考えていなかった。団体優勝するためには自分が優秀な二番手であることが重要だった。
天才は必ず勝ってくれるので、団体戦で勝つには二番手か三番手が1勝するだけでよかった。

二番手になるには練習だけだというのが彼の筋だった。
実際2番手から5番手までは実力差はほとんどなかった。
気の強い人、本番で強い人、自主練を多くする人など個性はあったが、練習試合での成績は2番手から5番手まであまり変わらなかった。

努力でうまくなるなんてうそみたいな本当の話だと誰もが思ったが、実際みなうまくなった。

そして実力差が小さかったので天才以外ならなれるかもしれない、二番手になら自分もなれるかもしれないと皆が思い込んで練習していた。

番手を決めるのはコーチえのもとの仕事だった。選手はただうまくなることを考えていた。

結局AチームもBチームもかなり強くなった。
Bチームには計算上、2番手の実力を持つペアが2ペアもいたので大抵の試合には勝った。

できない目標を立てず、できる目標を見せるのはコーチえのもとの持っていきかただったのではないか。実際みなが自分はうまくなって二番手になるぞとそんなところを目指した。3番手は3番手でいいだろなんて誰1人思っていなかった。
試合をすれば誰だって勝ちたいに決まっている。

このようにしてヴォクはいまになってもあの言葉の意味は何だったのか、どうしてあの話を繰り返ししてくれたのかと考えさせられる。
週に1回くらい夢にも出てきて考えさせられる。

plus 参考書ヲタのヴォクは、趣味が参考書なのでとにかく参考書が好きでたまらない。
自分が生まれて以降の参考書はほぼ全部読んでいるから所有しなくてすむが、問題は古い本の方でやはり伝説の名著はどうしても読んでみたくなる。

問題は入手が難しいこと、お金が結構かかること。古本屋経由かオークションなどでの個人売買でしか入手は困難なのでやはり費用はかかる。

復刊希望はよく出すが復刊されて読めるものはあまりに少ない。

昔の参考書はベテラン講師やベテランの教師が書かれたものだけでなく著者が若いときに書かれたものも多く非常に個性的でおもしろい。教科書で学ぶ内容は昔も今も大差ないので素材は変わらない。しかし時代が昔の本でありながら伝説の名著にはその本にしかないオリジナリティがある。時代的には先行するものでありながら内容的には新しい。そこがこの趣味から抜け出せない理由になっているのだろうか。

ペン沼は職人さんの腕のおかげで抜け出せそうでいまはリフィル沼しかなくてすむが、幻の参考書沼の方も、はやめに抜け出して大海に出たい。いや、大海はひょっとして参考書沼の中にあったりして。

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この軸にはサラサのインクを入れている。
ヴォクのお気に入りの杢、ゴールデンタイガー。

plus 憶えているからいいやと何でそうなるのを追及するの大差


たとえば、一次関数 y=ax+b で a は直線の傾きを表す。
ここで傾きは a に決まっている。
でも理由がもしわからないとしたらこんなに悲しいことはない。
憶えてしまったということを否定しているわけではない。
なぜ傾きが a に一致するのかをわかっていないことを意識しないのがもったいないと思うのだ。
10回も100回も問題は解けていることだろう。
でもその出発点たるaの意味がわからずに問題が解けているとしたら・・・。残念な正解だ。

直線の絵を書いてみて、2点(x0,y0),(x,y)をとってみて、x座標の差(横の長さx-x0)とy座標の差(縦の長さy-y0)の比をとれば直ちにわかるようなことなのだ。一度数字を書いて検討したら今度こそ10回ためしても100回ためしてもaになって納得するようなことなのだ。y-y0はx-x0のa倍になる。

自力で絵を描いてみて考えればすぐにわかるはずのことでもとにかく自分では考えずに済ましてしまうというのはとてももったいないことだ。

自分で考えたらその方が早かったなんてことがいっぱいある。可能性はそちらの方に大きく広がっているのであって単に教わるのを待つばかりでは到達点がまったく違ったものになってしまう。
考える考える考える。
posted by ヒカリ at 05:41| Comment(0) | コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする