2018年02月01日

コーチ・えのもと (19) plus 着メールあり、入試結果。

お前はテニスの才能はない。
足は速くない。
目はよくない。
体力はあまりない。
・・・
・・・
お前は一軍で使う。
気合を入れろ。

「はい。」

コーチえのもとは選手がうまくないときはどうやって一軍を選んでいたのだろう。ぼくはその頃、絶対にうまくなかった。なんとなく部活に遅れて入って、なんとなくメニューをこなしていただけ。
自主性がなくうまくなるわけがなかった。

「はい。」という返事をするか、固まって何も言えないかのどっちかで会話というのを一度もしたことがなかった。
去り際には目すら合わせてもらえなかった。

こちらは涙をこらえて彼のことを目に焼き付けようとまっていたが最後の言葉なんてかけてもらえなかった。

あれだけ苦しめておいてあれだけたたいておいて(たたくというのはまーどういう意味でも構わない)、あれだけ助けておいて、最後にサヨナラするときにはポンだ。テニスの乱打のうちの何の意味のない一球みたいにポーンとぼくらを投げ捨てて彼は去っていった。何の言葉もなかった。

いなくなるのなら最後にがんばれとか気の利いた言葉がほしかった。
ぼくたちが異動を知ったのはコーチえのもとの最終勤務の日でコーチえのもとは手にかかえられるほどの最後の荷物をかかえてローレルに乗り込もうとした後だった。
異動を知って練習をやめあわてて車まで走り移動したがもう出発というところで姿を見るのがせいいっぱいだった。

優勝したときにも見たことのない涙をこらえる赤い目だけを残して彼は去っていった。

plus
1/19 9:57 着信あり。高3の女子が防衛大に合格なさったとのこと。もうひとつ月末に勝負が残っている。すべての結果を揃えてから最終的な進学先を判断なさるとのこと。小論文や2次面接試験など知らないことをいろいろ教えていただいた。小学生の頃から今まで一緒に勉強してきた。最後の数日となるが何かできることがあれば役に立ちたい。

2/1 9:49 着信あり。中3の女子が都立日比谷高校に合格なさったとのこと。小学生の頃から1人で電車で文京区から上尾まで通ってきてくれている。夢への通過点で、何かのお役に立てたならこれ幸い。



posted by ヒカリ at 11:59| Comment(0) | コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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